もしものための保険

私たちの「もしも」を支えてくれる生命保険。

皆さんは、いつ生命保険が誕生したかをご存じですか?

今回は、「生命保険の歴史」についてお伝えいたします。

生命保険の発祥は、今から500年以上前、中世ヨーロッパが発祥であると言われています。

当時結成された、職業ごとの同業者組合「ギルド」で、組合の中の誰かが生活に困ったときや、冠婚葬祭などの「もしも」に備え、組合員同士でお金を積み立てる制度が生まれました。

これが、生命保険の起源だといわれています。

しかし、ギルドは身分の高い人しか加入できなかったため、この時はまだ、万人が使える制度ではありませんでした。

その後、ギルドに似た「もしも」に備える制度は、民衆にも広がっていきました。

しかし、年齢問わず同じ金額を徴収していたため、高齢者より長期間支払いを続ける若年層が「不公平だ!」と感じ、組織を脱退。高齢者ばかりでは制度が成り立たなくなり、ギルドは続々と解散していきました。

そこに現れた救世主が、ハレー彗星で有名な天文学者 エドモンド・ハレーです。

ハレーが生み出した、人間の寿命を統計化した「生命表」のおかげで、年齢別の死亡率が弾き出され、負担する金額に差をつけられるようになったのです。

こうして、ようやく若年層も高齢者も均等に負担を分けあえるようになりました。

そして、1762年。イギリス・ロンドンに、世界初の近代的な保険制度に基づく生命保険会社が設立されました。

それでは、日本にはどのように生命保険が入ってきたのでしょう。

その立役者は、一万円札に描かれている、福沢諭吉です。

1868年、著書「西洋旅案内」の中で、欧米文化の1つとして近代保険制度を紹介。

それをきっかけに、1881年、日本で初めての保険会社「有限明治生命保険会社(現:明治安田生命保険相互会社)」が設立されたのです。

現在では、さまざまな種類がある生命保険。

しかし、時代が変わっても「もしも」のときのため、互いに助け合う制度であることに変わりはありません。

保険は使ったことがないし、保険料が無駄だったわ…」と思っている方も、どこかで誰かの役に立っていることは間違いありません。

いつか自分に訪れるかもしれない「もしも」のために、しっかりと準備をしておきましょう。